むかし、むかし..
□孤立無縁
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そんな大事件を起こしてパチンコ店は辞めてしまった。
その後、就職を探してると彼女から「介護はやらないの?」と言われたので探してみると、介護施設の送迎の求人が出てた。
電話すると、履歴書を先に送って欲しいとの事。
履歴書送って返事を待つと、あっさり不合格の通知が...
やっぱり介護は無理なんだと思い、違う仕事を探す事に。
結局選らんだのが、またパチンコ店だった。前のパチンコ店で働いてたと言えば、だいたいの場所は合格だった。
3社受けて、全部合格したんで、とりあえず彼女の家から一番近い所に決めた。
そこは前よりもお客さんの数も少なく、接客レベルも低かった。
そこの職員はだいたいみんな仲良くて、人間関係が出来上がってるから、新人の俺が入っていける雰囲気では無かった。
俺も自分から話しかけて行く方じゃ無かった為、職場では誰も話す人はいなかった。そうすると、変わり者扱いされて陰険ないじめを受けるようになる。
とにかく人が嫌がる仕事ばかり押し付け、少しのミスも逃さず揚げ足を取る。
こんな事が続き、俺のイライラも増え、ますます職場の人間との間に溝が深まって行った。
彼女にもまた当たり始め、悪いパターンを繰り返していく。
そんな時、家庭生活にも変化が起こる。
元々昔から俺は、20歳になったら家を出るって言い続けていたが、20歳の誕生日の二日前いきなり「もう20歳になるんだから、早く家出てってね。」
嫌味で言ったんだろうが、頭にきた俺は二日でアパートを探し、誕生日にはアパートで暮らしていた。自分でも驚きのスピードだったが、恐ろしいまでの行動力で一人暮らしを始める事になった。
これで、家でも職場でも一人ぼっちになってしまった。
彼女は一人暮らしすると、浮気に繋がるから嫌だと言って反対したが、結局一人暮らしは始まった。
会社ではより溝が深まっていき、俺も大した仕事出来ないクセにと思い、職場の人間を見下す様になっていった。
次のページへ続く。