むかし、むかし..

□仕事か?家庭か?(後編)
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こうして人間関係が壊れ、仕事のやる気を無くしていると事務所から呼び出しがくる。


内容はフォローをしなくなった事、やる気が見られない事、このままなら降格も考えるとの事だった。


話を聞きながら怒りに震えた。


「俺は遅番であれだけの活躍したじゃないか!今だってメダル調整は俺より早い人間はいない!台移動の取り締まりもやっている!俺のレベルが下がったんじゃない!お前らの見る目が腐ってんだろうが!」

心の中でこう叫んでいた。

ここから事務所とも折り合いが悪くなり、早番のメンバーも事務所も更にお客さんも敵に回してしまうようになってしまった。



実際彼女の為に早番にしたんだが、遅番で得た栄光は地に堕ちてしまった。
本当なら、彼女の為に早番に変えたのなら遅番の時より頑張るのが当たり前だが、まだまだ子供だった俺はただただイライラし、上手く行かなくなった理由は早番したからだと思うだけだった。


早番になると4時に終わるから終わると彼女の所に向かう生活が続いた。

望み通り会える様になって良かったと思う所だが、彼女の所に行くと仕事の愚痴しか話さなくなり、彼女のストレスが溜まっていくだけだった。
彼女は密かに別れを決意していたがある事件が起こり、別れ話は先伸ばしになっていった。




その事件とは....









ある休みの日、寝てると一本の電話が掛かってきた。

姉「いさ!じいちゃんが倒れて救急車で運ばれた!」

いさ「なに?」


ビックリして部屋を飛び出すと目の前にじいちゃんが立っていた。

いさ「なんだ?今倒れて救急車で運ばれたって電話きたぞ。」

じいちゃん「あぁ、腕がしびれるから知り合いの人に連絡したら、脳梗塞の可能性があるからって救急車呼んでくれたんだ。」

いさ「ビックリさせんな。大丈夫ならいいけど、とりあえず病院行って見てもらえ。」

じいちゃん「あぁ、行って来る。」


そう言ってじいちゃんは自分の足で救急車に乗り病院に向かった。

今では脳梗塞も良く知ってるが、この頃は何のことかさっぱりわからなかった。
ただなんて事なく直ぐに帰って来ると思っていたのだが.....



次のページに続く。
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