おお振り

□帰り道/菜緒
1ページ/2ページ








寒い寒い帰り道こんな日は


あなたの温もりを感じていたい――――



帰り道




はあ〜っと息をだしてみた。

真っ白な息が目の前を
曇らせる



「ねえ〜泉〜〜〜〜」

「んだよ」

「…寒い」

「お前さっきからそれしか言ってねえじゃねえか!」

「だって寒いんだもん!!」

そう言うと泉は まあな…
とゆう顔をして私の隣を歩く

今日は雪がいっぱい積もったせいで部活がない。そのおかげで珍しく一緒に帰れて嬉しいけど……
けど…

なにこの寒さ!?凍死してまうがな!!


「泉…さむ「何回言うつもりだよ!!」

また「寒い」と言おうとしたら怒られた

まあしゃあないか…

「てかお前そんなモコモコのコート着てる癖に寒いだと!?」

「寒い日にコート着てこない
泉が悪い〜っ!!

私なんかスカートだよ!?」

「寒い日にスカートなんかはいてくるお前が悪い〜っ!!」

私の口調を真似てべ-っと舌をだす泉。むかつくけど
そんな泉が大好きだよ。


照れ隠しでコートのポケットにぼすっと手を突っ込んだ。

すると何かが手に当たった

「あっ!!」

「どした??」

「テレリレテッテレ-ン!! てぶくろお〜♪」(ドラ〇もんの…)

「持ってんなら早く気付けよ!!」

「忘れてた…でも私だけするのもなんだし…泉に片方あげる!!」

「はあ!?いいってお前がつけろよ!
てかピンクの手袋なんかつけられっか!!」

「いいからいいから〜ホラ!!野球する人は手冷やしちゃダメ!」

…だったような気がする!!

私がグイグイ押し付けていると観念したのか
片方の手袋を受け取った。

「あったかいねっ♪」

「そうだな…」

泉がピンクの手袋をしているなんてなかなか見れるモンじゃないからしっかり目にやきつけとこうと切実に思った。




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ