*retsu-go*
□ハニー アンド ハニー
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でないとエーリッヒに愛想を尽かされても知らないよ、と忠告したミハエルに、だがシュミットは
「たとえ天地がひっくり返っても、そんなことはありませんから大丈夫ですよ」
と答え、微笑う。
思わず胸やけを起こしそうな、そのあまりに緩んだ表情にミハエルは溜息を吐くと、あっそ、と呆れ顔で返す。
「ですがせっかく頂いた忠告ですから、今日くらいは肝に命じておきますよ」
それでは失礼します、と踵を返したシュミットがドコに向かうかなど、想像するだけ野暮というもの。
ミハエルは早々にシュミットから視線を外すと、アドルフ達の元へと脚を向けた。
その耳に、エーリッヒの悲鳴に近い声が届いたのは、それから間もなくのことだった―――…。
*END*