はじまり
□アリシアの仇です。
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ミケが頷いたのを確認すると、ロイドは自分の後ろにいた人を順に指差していった。
「で、こっちがジーニアスにリフィル先生。ふたりは姉弟なんだ。そんでしいな」
「あたしゃついでかい!?」
「もー!!自己紹介くらい自分でさせてよね。
あ、よろしくミケ」
ロイドに怒鳴ったあと恥ずかしげにミケに手をふるジーニアス。
その後に続いてリフィルとしいなも挨拶した。
「人が多いと名前ごっちゃになるなぁ…。
んーと、赤いのがロイディ、こっちがコレット?」
「いや、俺の名前微妙に違うくね??」
「まーまーまー。んで、ジーニアスに…えっとー」
《お、名前がごっちゃになってしまったぞぃ??》
リフィルとしいなを見比べたまま首を傾げるミケ。
その様子を見てゼロスがしゃしゃり出た。
「こちらのクールビューティがリフィル様でぇ、この胸にばっか栄養がいって頭が可哀想なことになってるのが、しい…ぐっはッ!!?」
「ぶつよー!?」
「痛ってぇ〜…ぶってから言うなよぉ〜…」
しいなに力いっぱいぶたれた頭を少し押えたあと、ミケのあきれた視線に気づき、笑顔で向き直る。
「はいはーい☆俺様の事はゼロス君vって呼んでね〜」
「ゼロス君?」
《落ち着きのない大人だなぁ…》
私は大きくなったら、落ち着きのある大人になろうと思いました。
そんなことを考えながら、ゼロスの握手にこたえる。
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