はじまり
□アリシアの仇です。
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「私はプレセアです。……あなたより少し年上ですね」
「少し……ん〜まぁ少しな」
プレセアの言葉に言いたい事があったのかロイドがゴニョゴニョ呟いていたが、それがミケの耳に届くことはなかった。
その様子を不思議そうに見ていると、今度は青髪の男性が話しかけてきた。
「私はリーガルだ」
「アリシアの仇です」
「プレセア、その話はもういいだろ…リーガルが泣いてるぞ」
プレセアの一言によりリーガルはゼロスの陰に隠れてしまった。
《………まぁ…人間色々あるさ。人間だもの(名言)》
そんな様子を頭をポリポリと掻きながら眺めているミケにリフィルが小声で話しかけてきた。
「ミケ、クラトスから事情は聞いたわ。
怪しまれないようにロイド達には記憶喪失という事にしておいたから」
「おぉ!!記憶喪失ってなんかカッコいい!」
「そう、かしら…??
まぁ何かあったら私に相談しなさい」
そうリフィルが言ったと同時にロイドがミケに近づいてきた。
「なぁ、ミケも改めて自己紹介しよーぜ」
「ロイド!!ミケは記憶喪失なのよ」
「ぁ…そっか、ごめん」
リフィルに叱られ素直に頭をさげるロイドにミケはニパッと笑顔を向ける。
「いんだよ♪わかる範囲なら」
《ま、ボロがでないくらいに…》
そう言って、少し大きな岩の上に飛び乗る。
皆がミケに注目しているのがわかった。
「はじめまして、名前はミケと申します。
見た目よりもおませさんな10歳児さ♪
戦いの経験全くないので何とぞフォローよろしく!!
………………追加。この紐引っ張ったヤツは埋める!!」
簡潔に自己紹介をして岩から飛び降りる。
その場でくるくると回っている。
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