はじまり
□絶対これカビだよ
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一方のミケ。
動物の帰省本能とやらを頼りに仲間のもとを目指す。
《そう言えば丸1日ここから姿消してたんだっけ…》
「うわぁ…ロイド達いるかな??いなかったら私どうしよ…」
一抹の不安を胸に野営地に戻ったが
「あ……よかった…はぁ〜」
安堵のため息がでた。そこには仲間の姿、ゼロスもいた。
「ミケ!!!どこ行ってたの!?すごく心配し…ふにゃぁ!?」
一番に気づいたコレットが嬉しそうにミケに抱きつこうとしたが、抱きつく瞬間、躓いたのか少しばかりタックルが混じっていた。
「グハッ!ごめん、なさい…」
なかなかの衝撃だったが、文句をいわないミケはフェミニスト。
「ともかく無事でなによりです」
「そうね。色々と言いたい事はあるけど、今はおいときましょう」
リフィルがミケの頭をそっと撫でる。
「まったく、ミケもゼロスも勝手にいなくなるんだもんなぁ〜」
「だ〜か〜ら理由は言ったっしょ?ロイド君」
「『ミケの世界に行ってた』って?
そんなの信じられるわけないでしょ??て言うか意味わかんないし」
ジーニアスが呆れたような馬鹿にしたような目でゼロスを見る。
理由がわかるリフィルはあえて口を挟もうとはしなかった。
「ガキンチョは黙ってろ。
もーミケちゃんがなかなか帰ってこないから俺さま焦ったぜ」
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