はじまり

□絶対これカビだよ
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「よくはわかんないんだけど、わたくしミケはのびたり縮んだりの謎の体質でございますよ」


プライドが少し傷ついたミトスを川辺に運びおえたミケが、腰に手をあてながら言った。
体のラインが先ほどの10歳時と大きく異なっていた。


「ふーん」

「おーい、まったく興味なさげ??もっと反応してよ」

「わぁすごいね、僕奇人を見るの初めてだよ♪」

「嫌味かテメェ!!」


ミトスがニヤリと笑ったので嫌味なのであろう。

地面に腰をおろし、足を水につける。



「…ねぇ、僕たちって初対面だよね」

「新手のナンパ!?」
「違う!!」

そう言ってため息を吐く。
先ほどからの違和感が拭えないのだ。思い出しそうで思い出せない。非常にもどかしい。


「んん……そうじゃないかな??」


それはミケも同じで。
一応そうは言ったものの、やはり腑に落ちない様子であった。


「……」


少しの沈黙ののち、ミトスが立ち上がりミケと目線を合わせる。

綺麗な紺碧に見つめられるとミケの目が少し揺らいだ。


「な…なに??」

「………」


戸惑うミケの質問に答える声はない。少し考えるようにミトスは右手をあげ…


ぺた

「「………」」


ナチュラルボディータッチ。

自分で触っときながら、ハッとしたように赤くなるミトスはミケの全力の拳をその身にくらうこととなる。

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