はじまり
□バーサーカーなんて
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「まーまー、ミケちゃん。そんなにしょげないの♪
戦いのことなら俺さまが手とり足とり教えてあげるから〜」
「鳴かぬなら〜…」
「そだよ♪せっかくの晩餐会なんだから」
「今夜は鳥ナベ…」
「いただいたドレス、ミケにも似合うと思います」
「ほととぎす〜…」
「ほととぎすを食うなああぁ!!?」
奇妙な歌を読み上げるミケ(壊)を
「かえってこーい!!」
と涙ながらにロイドがゆする。
それでも覇気のない少女の顔を見て、ゼロスが何かを閃いた。
「ふむふむ…。
ミケちゃん、ちょい来て」
「ういー…」
力なくゼロスに連れられて部屋を出ていくミケをロイドたちは不安げに見ていた。
「なんでございましょーかゼロス君」
「つーかミケちゃんは、なんでそんなテンション低いわけ?」
ゼロスがビッと指をミケの鼻の前につきだす。
一瞬だけ目を見開くが、すぐにしゅんとしてしまった。
「そりゃ…戦えもしなかった上に邪魔ばっかしてたのにバーサーカーなんて…」
「晩餐会だろ」
《惜しいケド激しく違う》
ゼロスにつっこまれ少し目を泳がせた後またポツリポツリと呟きはじめた。
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