はじまり

□ロイデぃ…ッド!!?
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後悔先にたたずとはこの事で、
華やかな衣装、
きらびやかな会場、
豪華な料理、
賑わう人々、

……どれもこれもミケには苦痛にしかならなかった。



「出身はどちらで?」
「故郷はいつも胸の中にあります」

「吟遊詩人は何年やってらっしゃるの?」
「大切なのは想い…月日は関係ありませんよ」


すました表情で貴族達の質問に適当に答えているミケ。
意外とやれば出来る子なんだなぁなどと心のなかで自画自賛。



「さすが吟遊詩人ね…私達にはわからない世界だわ…!!
ねぇ神子さま」

「ま、まーな」

《ミケちゃんの目が死んでるのが気になる…》


ゼロスは無理矢理連れてきた事に少し罪悪感を感じたが、貴族の娘たちの猫撫声にいつものペースを取り戻した。






「あんのアホ神子ッ!こんなとこでもナンパしてるじゃないか」

「まぁまぁしいな、落ち着いて」

持っていたフォークをギリと握りしめるしいなをコレットが笑顔で手をひく。


「せっかくの晩餐会なんだから楽しもうよ♪
あの吟遊詩人さんのそばに行ってみよ〜」


コレットに言われしいなもミケの方を見る。

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