はじまり

□私の人権無視!?
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「ずいぶん美人さんなお化けだな……」

『お化けではないのですが…。私はマーテルと申します。
…私があなたをこちらの世界に連れてきた張本人です』

「マーテル…??……ってマーテル様??この世界の女神……だっけ…」



ミケがぼうぜんとしながらマーテルの顔を見つめていると彼女は柔らかく微笑みを返した。


「あ…この絵の人と似てる!」

『ミトスの姉であるマーテルも私の中の1人なんです』

「ミトス…」


《そか、ユーの本名ってミトスだっけか》


ミトス、といえばどうにもあの少年を想像してしまう。


《あれ?ミトスは…名前が同じなだけだよね??》




『ミケ』

「あ、はい」


優しい声に呼ばれ、沈みかけていた意識をもとに戻すと、


『ごめんなさい』

「……………へ?」


女神であるマーテルが自分に向かって頭をさげていた。



『…まず何から説明をしましょうか』

「と、とりあえず混乱してるんで……キューティクルを失わない髪の伸ばし方からお願いします」


ミケが頭を押さえながらいうとマーテルはクスと笑い


『髪質ですね』
「マジかっ」

一応答えてくれた。


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