はじまり

□矢口くんが来ましたよ!!
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ミケがミトスの手をひきながら公園をでると下校時間なのか学生服の若者の姿がちらほら見られた。


《うぁーこの格好で道歩くのやだな…》


苦笑いしながらロリータスカートを軽く持ち上げるミケ。
その行動をミトスは不思議そうに見ていた。

「少しでも目立たないよーにしたいけど、無理っぽいなーってね」

「へー…」


「まぁミトスがいる時点で破滅的だけどさ」
「何それムカつく」


そんな感じで二人は人に見られないように進んで行った。






「よし、この角を曲がれば我が家だぜよ!目立たぬようにいざ行かん!!」

「って言うか大声だしてる時点で目立ってんだけど」


ミトスがこちらを見てヒソヒソしゃべっている近所の奥さん達を指差すとミケは

「もーいんだよー!!早く着替えたい」

とミトスの腕を引っ張って走り出した。



そのまま庭先にはいる。玄関のドアノブをガチャとひねると鍵がかかってなかったらしく簡単にひらいた。



「…ただいま!!」

おそるおそる、しかしハッキリと家の中に向かって声をだす。


するとリビングのドアがバンと開き小さな男の子が飛び出してきた。


《ミケに似てるな。これが噂の弟か…》



「おねえちゃんっおかえりなさ…」

弟、シロの動きがとまる。視線の先には姉と手をつないだままのミトス。

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