はじまり
□また、恋をしたらいい。
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僕は、なんでミケが僕らの世界に来たのかわからない。
と言うより彼女について僕は知らなさすぎたんだ。
何故、世界を越えたのか
何故、縮んだりするのか
何故、姉さまと関わりがあるのか
…知らないことばかり。
だから、ミケが泣きそうな顔で帰ってきたときも、なぜなのかわからなくて……。
《もどかしいな…》
ミケの部屋の前で足を止める。
《僕が行ってなんになる?泣きそうな理由も知らないくせに》
大好きな矢口君と出ていったミケは、いつものようにケロっとした感じで帰ってきた。
《でも……僕とすれちがうとき…》
その時チラと見えた表情を思いだしため息をはく。
《……矢口って人のせいなんでしょ…?》
ミケが出ていった後でシロに写真を見せてもらった。
矢口…ユアンに似た(罪なき)人物。
《やっぱりあの手の顔はダメなんだ!!ユアン筆頭に》
そう考え、うんと頷くと
「…ミトスさん何してんですか??」
シロに見られていた。
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