はじまり
□また、恋をしたらいい。
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「ぇ」
「お〜う〜!!」
ミトスによって抱きしめられたミケの体。
「ミト…」
「おかあさん!!赤飯、赤飯をぉぉ♪」
「ゴラァッ!?シロ誤解を招くこと言うなっ!!」
「…………行っちゃったね」
シロの走りさった廊下を見つめながらミトスが呟く。
「ミトスのせいじゃんかよ!?嗚呼…あらたな誤解がぁ…」
「シロに気づかれなくてよかったね」
「へ…??」
抱きしめていた手をおろし、ミケの鼻に指をつきつける。
「目、赤い」
「!!!」
「不細工」
「容赦ないなっ!?」
ミトスに言われ少し目をこすったミケは
「実は赤のカラコン☆」
「……白眼が赤いんだけど」
誤魔化しに失敗した。
ドアを開けてミトスを部屋に招くと意外にも素直にはいってきた。
「何が…あったの?」
「うぅ…」
《ミトスには関係ないし……言ってもなぁ…》
言ってもわかんないだろうし、と唸っているとミトスの方が口をひらいた。
「…いつものミケは騒がしくて嫌い」
「喧嘩うってますか?」
「でも今みたいにウジウジしてるミケはもっと嫌い」
「上等だー!その喧嘩買ってやらぁ!!」
危うくウェザハンが発動するとこであった。
するとミトスは少しうつ向きかげんで首をふる。
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