はじまり2
□確かに見覚えのある胸だ。
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《やっぱり君はロイド達の……》
あの日、ミトスの手をひいてロイド達の方へむかおうとしていたミケ。
薄々は気づいていたが。
《そうでなければいいと思ったけど…》
あの様子からしてミトス=ユグドラシルだとは気づいていないのだろう。
《何のためにミケは僕に近づいたんだ…?》
そうシリアスな事をしている間にも天使達はミケの胸と自分の胸を比べてにこやかな笑顔になっている。
「戦いますか?」
「………いや、今日はやりすごそう。夏休みであろう」
「わかりました。では…」
そう言ってユグドラシルにアロハシャツと髪ゴムをさしだす天使。
「………は?」
「変装です。やりすごすにはサングラスだけでは心もとないですので」
「そ、そうか…?」
真剣な眼差しについ受け取ってしまった。
天使達もそれぞれに変装と称してオシャレをはじめた。
《いや……基本の顔がみんな一緒なんだから………変だよ》
そうは思ったがしいながドンドンと近づいてきているので渋々変装(?)をした。
《まぁ黙ってボールを渡せばそれで終わりだ》
「来ました」
天使がそう言った直後岩かげからしいながあらわれた。
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