はじまり2
□確かに見覚えのある胸だ。
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「え、あ…」
どうやらこんな場所に人がいたことに驚いているらしい。
と、その後ろからニュッとミケが姿をあらわした。
「ミケついて来たのかい!?」
「うん♪しいなしゃんもけっこうドジだから心配でさ」
そう言ったあと周りを見渡して、少しだけ目をパチクリさせた。
「…お兄さん、そのボールください」
いきなり現れたミケに戸惑いながらボールを投げるユグドラシル。
「あ、あのさ、もしかして誰かに当たったりしてないよね??」
しいなの問掛けに天使達が一斉にユグドラシルの方を向いた。
その場にいる全員からの視線をあび、気まずそうに顔をそらす。
「………顔?」
「あ、確かにちょっと赤いかも」
《さすがプレセアのアタックだ》
ボールをリーガルに見立てて打つ技。
ただし魔球なので曲がったり消えたりしながら奇妙な方向へ飛んでいってしまう。
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