はじまり2

□こっから先は私が相手だよ
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あのまま気を失っていてくれれば、目が覚めたときには全てが終わっていたのに。

そう目で語りかけるゼロスには静電気をおみまい。



「ロイド達もだよ!!これ以上ミトスに武器をむけないで」


「でも…俺らは大いなる実りを目覚めさせないといけないんだ」

「そんなんミトス殴ってでも説得したらいいじゃんッ!!!」

「っ…」



苦しげに言うロイドにミケが怒鳴りつける。

若干10歳の体でここまでの迫力がだせるのかと思わず怯んだ。




「ロイドなら、みんなならそれが出来るんじゃないの!?」

「…でも、…―――――…っ」



言葉がつまった。

それは目の前の少女が目には涙をため、体は小さく震え、それでも自分たちを叱りつけてくるからか。



ラスボスを殴ってでも説得してハッピーエンドにしろだなんて、

ミケの言っていることは無茶苦茶だったが、何故か心に寂しく響いた。

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