はじまり2
□なんだ世界平和って
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プレセアが繰り出す三日月のような軌跡が魔物をとらえる。
ズゥゥン…と大きな砂煙をあげて最後の1匹が倒れた。
「終わり、ですね」
「話になんねぇなぁ」
敵が動かなくなったことを確認してそれぞれが武器をしまった。
「今回は楽勝だったねぇ」
「…あー…」
「なんだい?きょろきょろして、どうしたのさゼロス??」
「いや…つい癖っつーか…」
互いの無事を確認する仲間たちを見つめ赤い少女を探してしまう。
いるはずがないとは理解しているのに。
戦闘能力が低く、戦闘毎にぼろぼろになるミケ。
いなくなって気づいたが、どうやらいつも目で追っていたようだ。
《俺様こんなにミケちゃんのこと気にしてたわけね…。
クラトスに過保護とか言えねぇな》
剣を鞘に収めて小さくため息をはいた。
《修行っていってどこまで行ったんだか…》
「つまらねぇな…」
騒がしい少女が不在のパーティは少しだけ物足りなく感じた。
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