迷いねこ
□友達になってくれないかな??
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朝7時
「いってきまーす」
おはようございます。皆様。
矢陵ミケです。
寝坊、遅刻、呼び出しの3セットが得意技な私が何故こんな朝早くから登校してるかというと…
【From:神谷先輩
明日朝ミーティングあるから来い】
昨晩、水泳部の先輩からこのように感情の読めないメールを頂いたからなわけで…。
《なぜ優しい部長からじゃなくて神谷先輩からなんだ…。そして文章が短すぎて恐い》
好きでサボっていたわけではないが、練習をサボりすぎていたのは事実。
これで遅刻するとプールに沈められるなぁと思いながら、時間には余裕があったが少しばかり小走りで学校に向かう。
《ミトスと一緒に登校したかったけど、こんな時間から付き合わせるわけにはいかないしね》
手を繋いで登校でもすればミトスを囲む女子生徒の数は減るだろう。
もっとも、そんな登校の仕方は恥ずかしくてしたくないのだが。
《土日はずっとミトスと一緒にいれたけど、学校じゃそうもいかないだろなー。
あーーまた今日もミトス君はモテモテなのかしら…》
3年間も変わらず自分の事を想い続けてくれた彼の気持ちを疑うわけではないが、学校には可愛い子もたくさんいる。
容姿に自信があるわけでもないミケとしては、不安は拭いきれないわけで。
「特に今日から『奴』が復活するし…。
何事もなく済めばいいけど…」
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