はじまり
□そんな応援いらねぇ!!
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次の日の朝はイセリア近くの救いの小屋でむかえた。
「フッ…朝日が目にしみるぜ…なんちゃって」
朝日に向かって深呼吸をすると、向こうの世界では感じることの出来なかったおいしい空気が肺いっぱいに広がった。
ロイド達はまだ寝ているだろう。
中には起きている人もいるかもしれないが大きな動きはまだない。
大自然を体感したあとに、赤毛の神子に向き直る。
「―――――…でゼロス君」
「…………ZZz」
「寝るなー!!」
木に背中を預けスヤスヤと寝息をたてるゼロスにクラブを振り上げるが
「…ん〜おっはよミケちゃんv」
と軽くうけ止められてしまった。
「ぅ……」
《この男……ただ者ではないなっ!?
……さしずめ女好きといったところだろう……》
「ミケちゃん、何変顔で固まってんの?」
「変顔じゃっなーい!!
ってーかゼロス君、戦い方教えてくれるって言ったくせに寝てばっかじゃん!」
怒ったように腰に手をあててゼロスを見上げる。その態度が気に入ったのかゼロスがニヤリと笑った。
「だって〜…俺様昨日も遅くまで起きてたから眠ィもーん」
「はよ寝なさい」
「ハニーがなかなか寝さしてくれな…ぐひゃっ!!」
今度のクラブはキレイにみぞおちにヒットした。
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