はじまり
□俺たちの寿命か…
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アスカードの宿屋にて。
「炎のーガチンコバトルー!!!」
ミケが声たからかにそう叫ぶとどこからともなくファンファーレが鳴り響いた。
《……どこから!?》
「……姉さん、料理対決なんてやめようよ!!」
ジーニアスが懇願するような声をだしながら姉の服をひっぱる。
そんな弟の頭を撫でながらリフィルは首を横にふった。
「いいえ…一度約束したことですもの。
大人として…教師として守らなくてはね」
そういいリフィルは腕捲りをする。
その様子をみた試食人兼仲間は誰と言わず深いため息をはいた。
明るい表情なのは、言いだしっぺのミケだけだ。
「先生!私が勝ったらちゃんと巫の格好で踊ってよ」
「あらミケ、あなたも私が勝ったら遺跡調査を手伝ってもらいますからね」
向き合うミケとリフィルの目からは火花がちっているように見えた。
「リフィル先生が勝つことなんてねぇだろ…」
「ロイド、失礼だぞ」
「だってさぁ…」
《ミケはともかく先生の料理まで食わねぇといけないんだよな…》
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