□恋詩
□Rain Drop
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「あぁ、またか。」
そんな風に感じてた。
そんな風にしか感じなかった。
蒸し暑いし、ダルいし、濡れるし…
雨なんかキライだって思ってた。
でも、君が小さく落ちて散りばめられる雫が
とても綺麗だってそんな表情して言うから、
だから、雨が嫌いじゃなくなった。
―雨―
小さく落ち行く一つの雫が
地に付く瞬間、
散りばめられて綺麗な水の玉と化す。
それを嬉しそうに見る君の姿が愛しくて
どうしようもなくって…
雨が止まないことばかり願ってた。
雨が嫌いな僕に、
嬉しさを与えた雫は
僕等を眺めて散り落ちた。
心に残るのは、
散り落ちる小さく光る雫と、
―それを眺める
君の姿。