図書室

□コントラスト
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「死ねばいいのに死ねばいいのに。本当に殺してやろうか、」


「くっ…ひひ、あはは、きゃっはははは!」



愉快愉快愉快、その単語が私の頭の中を埋め尽くすの!心底恨めしそうに吐かれる言葉は甘い囁きのようで、私の口角がにたりと弧を描いた。



「ちょー無様!ふふふ、何ィ?春雨の雷槍とまで呼ばれた男だっけ…?

こんなん、最強でもなんでもないよ!ねぇ神威?」


「黙れ」

「その様で?黙れとか言えるの?」


私は出せる限りの粘つくような声で神威に語りかける。いつもはニコニコと笑顔を向けてくる神威だが、今はそんな余裕なさそう…


あは、かわいーぃねぇ!


「ッ…」

「っと、いたぁ、」


ぎち、

踏みつけたていたはずの手が渾身の力で振り上げられ、思わず首を傾げる。
避けることのなかった腕は私の顔に吸い込まれるように向かってきた



一瞬視界が白に染まる。

だが次の瞬間、赤、黒、赤!そして底冷えするような蒼い貴方の瞳!嗚呼なんてカラフルで、素敵な世界なの!

「っ…はは、」

ジンジン傷む顔面の半分を手で覆うとぬるりと血が滴った。何処から出たのかしら?鼻?口?頭?

「ふッ…女の子は殺さないんじゃないの?」


「はは…殺さない…つもりだけどわかんないや」



明らかな殺意が肌をちくちくと刺して、少しどころか結構痛い。


でもそれが何?私にとって痛覚は言いようの無い快感と区別がつかないのよ!


「ねえ神威ぃ…たのしいねぇ?」


なんだか楽しすぎてクラクラするわ。頭痛い頬も引きつって痛い
アレ?これって本当に痛いんだっけそれとも気持ちいいんだっけ?うふふふまぁどっちでもいいことよね!どうせ変わんないわ



「ねぇ神威前がよく見えないの」


「嫌だなぁ…簡単に気失わないで?俺、まだまだ借りは返せてないんだけど?」


「私もまだ楽しみたいなぁ…ねぇ、早く、早く、意識がある限り、私を、私を、ねぇ」


「君って俺をいたぶりたいのかいたぶられたいのか分からないな」


神威がそう言いつつ傘の先端を私の額につけた

私の血か、神威の血か、それとももっと他の誰かのものか。
神威の頬にも鮮血が滴っている。




「ねぇ、銃なんて嫌。神威の手で、私の肉を血を引き裂いて!」

お願いそんなもの向けないでなんで楽しそうにしてるの私は楽しくない楽しくない楽しくない!

先程とは打って変わってヒステリックに叫ぶ私はなんて哀れなの!ねぇ貴方の目にはどう映っているのかしら?ねぇ?

「ははッ…嫌だな、そんな事したら君喜ぶでしょ?俺は君に苦しんで逝って欲しいんだ。だから…」


わぁ、はじめて見たわ。神威、貴方そんな純粋な笑みを浮かべられたのね?きっと私だけ、私だけがその笑みを見られたのよね?そうよね?最期にそう信じていいのよね?







一瞬で奪ってあげる 


























コントラスト

(赤黒赤蒼)


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お粗末様です。

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