頂き物
□想定外のプレゼント交換
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半信半疑で、夜が来た。
「黄尚書」
庭に秀麗の姿。官吏の服ではなかったのが嬉しい。
「入れ。そこでは冷える」
「お、お邪魔します。あれ、景侍郎さんは…?」
「休みをやった」
(そ、それじゃ二人っきり?)
「ええと、お二人にクリスマスプレゼントを持ってきたんです」
「…」
がさごそごそ。
「洋菓子は苦手かなと思いまして、ケーキに見立てた和菓子を」
鳳珠は指をさした。
「…」
机に景侍郎が用意した物が並べてある。
アルコールが無い、シャンパンも急いで鳳珠が用意した。
「それは、明日頂こう。柚梨は残念だが、またの機会だな。今日は時間はあるのか?」
「はい。其れを頂いていいんですか」
「そのつもりで置いてある。邵可殿はお元気だろうか」
「まあまあですね。いつも通り、府庫に入りびたりですから…」
他愛無い会話が続く。
それでも鳳珠はクリスマスをこうして秀麗と過ごせて、この上なく幸せを感じる