岩男小説
□ダンスを上手に踊るから
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吹き荒れる風雨が容赦なく壊れたボディに激しく当たる。
ロックマンという青い体の小さなロボットと戦ったけど勝てなかった。
ああ…。オラこれから一体……ううん…自分なんかよりカリンカお嬢様はこれからどうなってしまうのだろう…。どうにかしなくては…。
そうは思ったが足が破壊されエネルギーの残量もわずかで身動きの取れない今は地べたに這いつくばったまま雨に打たれるしか無かった。
あまりに無力過ぎる自分。
悔しくてコンクリートの地面を思い切り叩いた。
その時。
「居た!!」
少し離れた場所で聞き覚えのある声がしたが顔を上げてみてもその主が誰なのかカメラアイが霞んでしまって良く見えない。
「早く!散乱したパーツを回収するんだ!!」
生き残った仲間だと思われるロボット達が辺りに散らばった自分のパーツを必死に掻き集めてくれているのがかろうじてわかった。