●GIOGIO●

□空のグラス
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プロシュートは目の前のウィスキーの海に浮かぶ氷塊を見つめながら深くため息をついた。

『帰んのか?』
『ああ。イルーゾォが多分家で待ってっからよ。』


つい数分前にやり取りした会話が脳内に何回も何回もフラッシュバックしている。


プロシュートはホルマジオがイルーゾォのことになるとやたらと一途になるその姿を見るのが辛かった。

「昔はあんなに遊んでたくせに…。」

届かない言葉は無音の部屋の中に響き、それは跳ね返り自分の心に突き刺さった。


「ッ…!!」

視界が滲むのから逃げるように衝動的にグラスを手にとると一気に中身を飲み干した。
そして自棄になり、明いたグラスに酒をついではまた飲み干し…それを何度も何度も繰り返した。
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