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せいたかのっぽのだいだらぼっちは夜になると光って威張ってみせるんだ


「え?」

僕は隣で練習後ギターをハードケースに片付けている女の子『ムク』のいきなりの台詞に気を引かれる

「あたしが東京に上京してきた当初そう思ったんだよね。高いビルなんか田舎じゃないからさ。ほんとお上りさんになって上むいて歩いたもんさ。」

ムクはそうつぶやきながら窓の外へ視線を移す


代々木の山手線の線路添いにあるスタジオからは新宿方面にある高層ビルを見ることができる。


夕暮れの町は桃色がかった紫に染まっていてきれいだった。

「夜になるとさ。なんだか光ってみんなで背比べしてるみたいにみえるんよ。んで一番せいたかのっぽのやつが威張ってみえるわけ。」


もう一度窓の外に目をやっておもわず納得

確かに一番どでかいビルは威張ってみえた
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